「洋くん洋くん」


「ん?」



「ぎゅーして!」



両手を広げると、洋くんは困ったように笑いながらも、ぎゅーってしてくれる。



「ちーちゃんもさ、もう16歳なんだし…」



私を抱きしめながら、洋くんは小さく呟いた。



「16歳になったら、ぎゅーって終わりなの?」



はて?と洋くんを見上げると、洋くんは溜め息を零しながら笑った。