私の恋した誘拐犯【完】

手こそ繋いでは歩けないけれど。



少しは、カップルに見られたりしてるのだろうか。



「あれ?千織?」



と、食べ物の出店が多い3年生の廊下を歩いていると、前からたくちゃんの姿が。



「あ、たくちゃん!…あれ?1人なの?」



「いやそれがさ、キョンタとはぐれちゃって。…あいつ1人でズンズン行っちゃうから困るわ」



ガシガシと頭を掻くたくちゃん。



(これは結構キテるな…)



そしてたくちゃんは、チラッと洋くんを見る。



その目は、いつもより鋭かったように見えた。