私の恋した誘拐犯【完】

「じゃ、あとは頼んだぞー」



本当にこの量を2人だけでやらせるつもりなのか、先生は行ってしまった。



はぁ、とどちらからともなく溜め息が漏れる。



「がんばろっか」



私の言葉に



「ん」



たくちゃんは頷いた。



これは今日も遅くなりそうだ、と洋くんに連絡を済ませる。



静かな教室には、ただただホチキスの音が響いた。