私はいつだって君に愛されたくて愛されたくて、君しか見てなかったのに……君は私を愛してはくれない。
ーーー君から、“付き合って”って言ってきたくせに。
「あ!はる!おはようっはる!!」
「…ん?あぁ、雨谷か…おはよ」
「っ、雨谷かってなによ〜!愛しの彼女が挨拶してるのに〜!」
「はいはい、おはよ」
そう言って頭をポンポンと撫でてくる春翔。
ーーーあぁ、ずるい。
さっきまでどん底なくらい落ちたのに、すぐ私を引き上げる。
どん底に落ちた私を引き上げることができるのは春翔しかできないんだよ。
ねぇ、春翔。お願いよ、愛してなんて言わない。
すきなんて言ってくれなくていい。
せめて、名前で呼んでほしいよ……。
もう1年付き合ってるのに春翔は私を名前で呼んでくれない。
そしていつも…私以外の誰かを想い追いかけて見つめて…私を無意識で傷つける。
私はただーーー……春翔がすきですきで仕方ないだけなのに。