校舎裏に着くと、響子はまだ来ていなかった。美形NO1の祐介は、制服のポケットに手を入れて、カッコ良さげに見える感じをアピールした。

5分程したら響子が近づいてきた。
「え、岡崎......カッコイイ!」
壁にもたれて立ってるだけの祐介を見てつぶやいた。


なんで私岡崎のことカッコイイなんて思っちゃったんだろう...⁉︎


響子に気づいた祐介。
「わりい、呼び出して」
「なに?話って」
祐介は、響子の目をじっと見て壁に追いやる。

「え、な、なに?」
ドン。これが流行りの壁ドンかあ。
少しだけ喜ぶ響子。

「俺、間宮のこと可愛いと思ってるから」
響子は目を閉じている。うわ、やばい、岡崎にキスされる...... あれ?なんにも触れない...
なんで?

「今はやめとく。その時までとっとくから」
「うん......」
響子は恥ずかしくて下を向いた。


「俺が触れたい時にキスする。じゃあな」
頭ぽんぽんして行ってしまった祐介。


響子は、力が抜けて地面に座り込んでしまった。


はあ、ずるいよ。岡崎!キスされると思って待ってたのに寸前で止めるなんて......

響子は、祐介に惹かれ始めていた。