祐介と響子が晴れて、恋人同士になり。
優馬は相変わらず祐介にベタベタして。


拓馬はというと、響子のことがよっぽど好きだったのか、あまり元気がなく。こんな状態で2年経とうとしている。そして、高校3年生になった4人。


周りがこんなでは、自分の調子がくるうと祐介は、密かに4角関係の4人で卒業旅行に行こうと計画を企んでいた。


3月に入り、皆んな就職なり大学なり進路が決まって笑顔になっていた。


響子は、将来看護師になりたいと看護の専門学校が決まっている。

拓馬は子供が好きなので幼稚園の先生になりたいとその道の大学へ。


優馬は運動が得意なので、体育教師になりたいと体育大学へ。


祐介は、一番平凡なサラリーマンに。パソコンが得意なのでIT企業に就職が決まった。


そして、今日は祐介の狭い部屋で珍しく4人が集まっていた。

「なんでさ、こんな狭い祐介の部屋に4人集まるんだよ。外のが良かった」
と文句たらたらの優馬。

「いいじゃん、ここならお金使わないしいつまでもいられる」
節約を考える拓真。

「俺らは、どこでも良かったよな。2人一緒なら」
「うん」
とラブラブな発言をする祐介と響子。

「今日皆んなに集まってもらったのは、進路4人とも決まってるから卒業旅行行かねえか?」
「えっ、ほんとに?」
「いいなあ、それ。最近どこも行ってないからな。つまんなかったんだよな」
「私賛成ー!」
「俺も!」
4人全員一致した。

「すごいね!こんなすぐ解決するの。今までは響子のこと3人で取り合いしてたのにさ」
と優馬。

「おい!優馬、響子は渡さねえからな。誰にも指1本触れさせねえ」
真剣に怒る祐介。

「俺、響子に指1本触れてるけど」
拓真は響子の肩に指を1本触れている。

「てめえ!」
「僕も響子の足に指1本触れてるけど」
と続いて優馬。

ふざけている2人を見て。
「お前らなあ」
「あははは!まあまあ!」
響子も苦笑い。

「指をどけろ!」
まだ真剣に怒っている祐介。
「はいはい」
仕方なく戻す、拓真と優馬。

「よし!じゃ皆んなで湯原の温泉行こうぜ!」
「おおー!いいねえ!」
「わあー、私あそこ行ってみたかったんだよね」
「あそこ?」
「いやだ、優馬何考えてんの?違うよ。エッチ!」
響子は優馬の腕をおもいっきり叩く。

「いてー!」
「何考えてんだ?優馬!女湯と男湯は別だぞ」
「混浴のとこ行こうよ!」
「お前、そんなに響子の裸が見たいのかよ?」

「えっ、ちょっと、私は......」
困り果ててしまう響子。
「安心しろよ。俺が絶対許さねえから」
「なんだあ、残念!」
「当たり前だ!優馬!」

「響子の肌白くて綺麗なんだろうなあ」
とワンテンポ遅れて拓真。
「お前まで!許さんぞ、俺は!」

「祐介、なんかオヤジー‼︎」
楽しんでいる響子。
「だなー!あはははは」
「マジ、ウケるんだけどー!おもしれー!」
皆んなで祐介をバカにしている。

「なんだよ、そんなに俺のこといじめなくたっていいじゃん......」
むくれる祐介。


すかさず。
「祐介、私が大好きだから大丈夫!」
ちゅ。

皆んなの前で堂々と祐介の頬にキスをした。
「わおー!なんかいけないもの見ちゃった気がする」
「じゃ、俺達もやっとく?」
拓真が真顔で冗談を言う。

「えっ、いいよー!拓真。祐介だったらいいけど」
響子と祐介の手で2人の後頭部を押す。

ちゅ。
「えっ、わ、えー!」
「ちょっとー!なんてことすんの!」
「俺達皆んな仲間ー!」
「げー!やめてよ!」

優馬は一生権威自分の唇を拭う。
「そんなにしなくたっていいじゃん」

今度は拓真がむくれる。

「じゃあ」
ちゅ。ちゅ。ちゅ。ちゅ。


響子は気をきかせて、男3人の頬にキスをした。

「え!」
「あ!」
「嬉しいんだけど」
3人とも鼻の下が伸びきっている。3人とも顔が真っ赤になる。

「なにー!皆んな顔真っ赤なんだけどー!」
響子も楽しんでいる。
「響子めー!覚えとけ!旅行でどうなっても知らないからな」

3人の視線が響子に向けられる。
「えっと、あの......」

「あー、楽しみ楽しみ!」
「旅館でいけないことしちゃおうか!」
「いいね、、それ。賛成!」
「あはは」
響子は苦笑い。


そんなこんなで計画は進められていく。