祐介と優馬2人から好きだと告白され、そしてキス。


祐介からは、付き合ってほしいと言われ。優馬は他校の男子に絡まれてるところを助けてもらって、響子は優馬も気になっていた。


登校中そのことばかり考えていたら、祐介が後ろから声をかけてきた。
「響子!おはよ」
元気よく肩を叩く祐介。


「うわ、おはよ。びっくりした」
「そんなにびっくりすんなよ。普通に肩叩いただけだけど」
「ごめん、ちょっと考え事してて」

「なに、考え事って?」
「それはね、ちょっと秘密のことだから言えない」


まさか、優馬から告白されてキスされたなんて、とても言えない。祐介と優馬はいつも一緒にいるほど仲良しだから。


「ちえっ、つまんねえな。俺に隠し事するわけ?」
「えっ、なんで?」
「なんでって俺ら恋人同士じゃん」


ぎくっ。迷ってる上に付き合うって返事してないのに、勝手にそういうことになっちゃってる。


響子はまともに祐介の顔が見れなかった。
「なあ、響子?なんでこっち向いてくんないの?」
祐介が響子を覗き込む。


「そ、それは祐介がカッコ良すぎるから」
「はあ?なんだそれ?そんなの答えになってねえよ」
「答えだよ」


「ったく、ちょっとこっち来いよ」
道をそれて人気のないところに響子を引っ張る。

「なに、ちょっと」
「なにじゃねえよ。彼氏の俺にも言えねえの?」
「彼氏って、私まだ付き合うって決めたわけじゃ」
「好きって言ったら、付き合うのもOKってことじゃねえの?」


「だからもう2、3日時間くれる?」
「それで答え出るんだな」
「うん......」


響子は祐介から視線をそらす。祐介は、響子の顎を捉えた。
「俺はお前のこと好きだから。誰にも渡さねえ」
そのまま響子の唇にキスした。


「ん......」
「じゃあな、俺先行くから」
「うん......」

響子はその場で祐介を見送った。
「私、どっちが好きなんだろう......」
自分の唇を指でなぞった。