「浮気かもね。でもいいよ?瑠斗が幸せなら」


「なんだよそれ」


「浮気してください。」


「え」


杠は多分、泣いてた。声は俺のセーターに吸い込まれてくぐもっているのか泣いていてつまってるのか分からない。

でも、俺の背中に当てた手が強くセーターを握っている。


「瑠斗の未来が幸せになれる浮気ならこっちから願いたいよ」