「瑠斗の前であんな顔すんなよ」


唐突だった。
あんな顔って言われてもと分かっていても言い返した。


「泣きそうな顔。瑠斗は杠ちゃんが好きだから心配しちゃうじゃん?だから、するなら俺の前ぐらいにしとけ。ある程度の仲の方が楽だぞ。」


「植本君がいいこといってる」


「常に言ってるから!呼吸する量より多く名言はいてるから!聞き逃しすぎじゃないかな?」


心にあった嫌な気持ちを少し削ぎ落としてもらえた気がした。
スッキリした気持ちで外を見ると葉っぱがまた、一斉に落とされていった。