それじゃあダメ。瑠斗の心の中の私が死ぬまで、私との思い出がなくなるまで私から振ることは出来ない。 そう、私が遥ちゃんにしたことは殺人の要求だ。 遥ちゃんはいい子だからそれを買って出てくれて私はこのまま瑠斗から身を引けばいいのだ。 その為には瑠斗から別れを切り出して なのに、あぁ、なんで上手くいってくれないんだろう…。 中庭中に響くほどの溜息をつく。 悩みは喉につっかえて空気だけが多く出ていくだけだった。 「杠ちゃん…?」