「……イケメンめ」


私が休んでいるのに深くは触れず、いたわってくれるなんて、どれだけ私を好きにさせたら気が済むんだ。

すこしすると、近くの私立の大学でやっているクリスマスコンサートの案内が送られてきた。


私は延命治療をしないタイプだから、外出許可は意外とあっさりおりた。
食べたりしちゃいけないけど、無理のない程度にはいいらしい。
残りの人生悔いなく生きてほしい…という病院の意向がそうさせてくれてるのだろう。


「明日、楽しみ」


そう返して、一人明日について悶々と考え続けた。