親に言われたことがあるからそう思うようになったのかもしれない。

まだ、病気だと気がついて一年もたってない時に私は発作で倒れた。親がわたし以上に動揺してしまって


“杠は普通じゃないの、頼むから無茶なことはしないで”


なんて、泣きついてきた。それ以来私は何も望まなくなって、無茶と呼ばれることをしないようになったんだっけ。

もう昔の話だけど、やっぱり普通への憧れが強いのは相変わらずなようだ。


「何あったかいいたくなかったらいいけど、明日暇ならちょっと出かけようよ。杠の気分も上がるんじゃない?」