雪が降る。世界に雪が降り積もる。




赤い、紅い………雪が降る。

そこに独りの少女がいた。笑わず、泣かず、ただただ絶望をした目をしていた。その時少女は何を考え、何を思っていたのだろう。それは誰にも分からない。少女自身さえも分からなかった。





白い、しろい………雪が降る。

また独り、少年がいた。だがその少年は独りでは無い。家族で聖なる日を祝ってい最中だ。喜怒哀楽、感情豊かな少年は誰からも好かれていた。だが、この少年はこの日を境に”世界”という名の現実を知る。






その日、聖なる日、ある爆破事件が起きた。爆破自体はそれほど大きいものでは無かった。だが、後に”世界最悪”の事件として世の中に知れ渡ることとなる。





ある独りの少女がついたウソ。それは後に彼女を苦しめることとなる。