「したいけどさ、勇気が無いからなかなか出来ないんだ。

でも、このスキーが終わるまでには告白(いお)うと思っている」

「なんだ、覚悟できてるじゃん。あ!そろそろ戻らないと」

と真紗実は荷物を持って歩いていこうとした。

けれども彼女は、すぐに立ち止まった。

「桂碁、応援しているから」

最後にそう言い残して、先に家に戻っていった。

そして、着替えを終えると、淋は鳥としばらくの間遊んでいた。

今までにない、最高の笑顔で。