「辛くないのか?

それって桂碁が我慢してるってことだろ?」

小野寺怜生(レイ)は桂碁の顔を覗き込んだ。


「まぁ、そうなるけど。

怜生が思っているほど、俺は今辛くはないんだ。

色んな人に俺はこの状態を告白した。

だから吐いて、少し楽になれた気がするんだ」


「椎乃さんのこと本当に好きなんだな…」

麒人はボソッと言った。