ギュッと瞼を閉じて必死に視界からふたりを消す。
苦しんでもいいって選んだのは自分なのにな。
きっと、彼女も知らない女が好きな人に好意を抱いて密かに見てるなんていい気しないよね。
やめなきゃいけないってわかってるのに、やめられないからより一層タチが悪いんだ。
でも、少しの間だけだから。
きっと私の前にも私を思ってくれる人が現れるって信じるから。
その時が来るまでは…………。
「あのっ」
「へ?」
「俺……俺、ナミトっていいます。
あなたの事が、ずっと前から好きでした」
どうか、許してくれませんか?
* fin~?