【凜side】

『もう、慣れたよ』
なんて言っても、やっぱり…
怖くて仕方ない。

「お前!これでも私の娘なのか?!」

怒鳴り散らす父さん。

その後ろで、ごめんなさい、と、私に目で訴えてくる母さん。

「お前、こんな点数で許されるとでも、思っているのか?」

思うよ、普通の子は。

私は普通の子でありたかった。

学校のテストで、少し点を落としただけで、こんなに怒られる家庭に生まれようなんて望んでいなかったんだ。