親しげにってどういうことだろう。
別に普通に話しているだけなんだけど。
言葉の意味が分からず首を傾げる。
「えっ、じゃねぇよ。やたら桜井のことを構うし。昨日、町田さんになにかもらってただろ」
眉を寄せ、不機嫌な表情になる。
これってもしかしてヤキモチを焼いてくれているの?
初めての経験にくすぐったくなり、思わずニヤケてしまう。
それを見た新庄くんは「なに笑ってるんだよ」と更に眉間にシワが寄っていく。
私が手に持っていたクッキーの袋を見られていたのか。
彼女の話は秘密だけど、お菓子をもらっただけなら話してもいいかと思い口を開く。
「あれはクッキーをもらっただけだよ」
「なんで町田さんからクッキーをもらうんだよ」
「それは、町田さんの彼女が……あっ、」
慌てて口を手で押さえる。
ついうっかり彼女のことを話してしまった。
秘密だったのにー、私のバカ!
まだ途中でやめたし、セーフだよ……ね?
「おい、今のはどういうことだよ。町田さんの彼女ってなんだよ」
あー、完全にアウトだった。
説明を求めるようにジリジリと詰め寄ってくる。
「いや、それはなんて言うか間違いで……」
「間違いじゃないだろ。今、嘘は二度とつくなって約束しただろ!正直に話せ」
それを言われると私に逃げ道はない。
しつこく追及してくる新庄くんに負け、私は脳内で町田さんに何度も謝罪し、彼女がいることを話してしまった。



