これ以上喋ったらボロが出るって分かっていても、理性では感情を抑えきれなくなっていた。
「好きな人に好きって言えなくて、一生懸命誤魔化して笑顔でいなきゃいけない私の気持ちは新庄くんには分からない」
見当違いな事を言っているのは分かっているけど言わずにはいられなかった。
目には涙が滲み、悔しくて唇を噛む。
「なんで好きな人に好きって言えないんだよ」
新庄くんは冷静に聞き返してくる。
ホント、残酷だよね。
新庄くんの彼女の話題になるたび、私がどれだけ傷ついたか分からない。
そりゃあ、私の方があとから出会ったんだから仕方のないことだけど。
諦めきれなくて、でもどうすることも出来なくて。
いつもいつも、自分の気持ちを押し殺して嘘をついてきた。
でも、もう限界だ。
今までずっとひた隠しにしていた想いが口をついて出てしまった。
「言える訳ないじゃない。私が好きなのは新庄くんなんだから」
「えっ?」
新庄くんは私の言葉に目を見開く。
その顔を見た瞬間、取り返しのことをつかないことを言ってしまったことに気付き、慌てて口を手で覆った。
お、終わった……。
頭に血が上っていたとはいえ、どうして本人を目の前に言ってしまったんだろう。
こうなったら逃げるが勝ちだ。
「私、帰る」
そう呟き、ソファから立ち上がってリビングを出ようとした。
けど、腕を掴まれてそれは叶わなかった。



