「ずっと大切に使うから。」 もう一回、言う。 ぎゅっ 先輩の香りに包まれて。 幸せだなって思った。 「俺、勤務先、決まったの。」 先輩はそう言って、私の住んでいるところから、電車で40分くらいの街の名前を言った。 「じゃあ、学校お休みの時に会いに行きますね。」 はあ。 先輩が息を吐く。 だめ、なのかな? 「なんで、そんなかわいいこと言うかな?」 先輩の抱きしめる力が少し強くなった気がした。