「先輩の全部、ほしいよ。」 「俺と同じだってことだよね。」 先輩は玄関に入って後ろ手でドアを閉めた。 そして優しく私を抱き寄せる。 私はいつの間にか泣いていた。 そんな私の背中を最初は遠慮がちに一定のリズムでたたいてくれた。 「俺から、告おうと思ったのになー」 その独り言は聞こえなかったことにしておく。