「あ、あの」 「ん」 でも、 その声と同時に先輩の手が差し出される。 「?」 私が先輩の手を見つめていると、 黙って、レタスとめんつゆが入った袋を ひったくられた。 「そっちは実紅ちゃんが持ってね。」 そう言葉だけを残して、 先輩はスタスタと店の出口へ向かって 歩きだした。 私も小走りにあとを追う。