カランカラン




ドアを開けると、定番の鐘の音がした。




彼が「2人」と指で伝えると店員は


「空いてるお席へどうぞ」


と声をかけて奥へ入っていった。







私たちは窓際の席へ座り、メニューを広げた。





十数種類の料理の色とりどりの写真が並んでいた。



彼はハンバーグとオムライスのプレートを、

私はパスタランチをそれぞれ注文した。






「春休みは帰省した?」



お冷を含んでから彼は聞いた。


「帰ってないな。

なんかいろいろしてたら3月になってた」




「わかるそれ。俺もバイトしてたら3月になってたし」




私たちは笑う。