あれから、3日が過ぎた。


休み明けの月曜日。

眩しい太陽の下、あたしはお決まりのように、日野っちの車で学校へ向かっていた。



「ねぇ、日野っち」

「何ですか?」

「あのね」


小さく落として、息を吸う。


「いつもいつも、あたしの送り迎えをしてくれて、助かってます。ありがとうございま……す」


尻すぼみになりながらも、なんとか最後まで言い切ったその言葉。

それは、あたしがどうしても日野っちに伝えたい言葉だった。


社長が認めてくれたことにより、修平とは別れずにお仕事を続けられることになったあたしだけど。

全部、日野っちのお陰だと思ってる。


あんなに力強く説得してくれて。

あんなに真剣な顔で“守る”って言ってくれて。


びっくりしながらも、一番に感じたのは嬉しさだった。

あたしのこと、大切に思ってくれてたんだって痛感したから。


だから今日だけは、あたしも勇気を出して素直な気持ちを伝えてみよう。

そう、思ったんだ。