3ヵ月前、夏休み後のテストが返ってきた。

テスト用紙を見て、俺は悩んでいた。



5教科中3教科赤点とか、やばいだろ。
しかも苦手な、理、数、英。

1週間後再試があるから、がんばるしかないよな。


俺は帰ろうとして、下駄箱に向かった。


そう言えば、毎回家だと集中出来なかったな。
しばらくは図書室で勉強しようかな。


下駄箱に向かうのをやめ、図書室に向かった。


ガラガラッ
俺は、そっとドアを開けた。

誰もいなかった。
係りの人すら、いなかった。

「係りの人、さぼったのか」

俺は小さく笑った。


どこに座ろうかな。
窓側太陽が当たって暖かそうだな。


窓側の椅子に座り、鞄から教科書を出した。


今日はとりあえず、数学やろうかな。

わからない公式を、教科書をみながらひたすら解いた。


図書室は、俺が文字を書く音が聞こえるだけ。

部活をやっている生徒がまだいるから、運動部の掛声がかすかに聞こえてくる。

すごく静かで、家より集中できていた。