秘密の相談相手

萌夏と凛と合流して、バスに乗る。

席について、窓を眺める。

景色なんか全く目に入ってこない。

私は、さっきの涼介との事を思い出す。

あんな風に、普通に話せるなんて思わなかった。

ずっと気まずいって思ってたけど、話してみたら私も普通にできた。


「麻弥!何ボーッとしてるの!」

「そだよ、天谷先輩の試合を観に行くんだよ。」


いきなり話しかけられびっくりする。

耳元で大きな声は朝からやめてよ。


「別にボーッとしてないよ。……眠いだけ。」

「眠いの?あ、さては天谷先輩の事考えて眠れなかったんでしょ!」


凛が鼻息を荒くして聞いてくる。

別に、怜央先輩の事は考えてないし。


「あーはいはい。」


凛を軽く流していると、競技場に着いた。

バスを降り、サッカーグラウンドの方へ向かう。


「え、人の多さやばくない?」


萌夏が口をポカンと開けて指さす。


そこには、西高校の生徒でいっぱいだった。

サッカー部ならもうグラウンドの方へいるだろうし、ここにいるという事は応援の生徒?


「西高校の制服ばっかりじゃん。しかも女子…。」


辺りを見渡せば、ほとんど西高校しかいない。

何でこんなに女子が多いかなんて言わなくてもわかる。


西高校のサッカー部は強豪で、中々顔立ちの良い人が結構いるから。

それに女子は釣られていく。


「これ、練習試合だよね?」

「うん、練習試合なのに応援客やばいね。」

「さすが西高校。」


女子達はわいわい騒いでいる。

そんなにイケメンでもいるのかな。

私達はその中を通り抜け、反対側の観客席へ向かった。