秘密の相談相手

涼介だ…。

茶色い髪は、前髪がアシメで、後ろが短い。

変わってない…昔のまま。

変わったところは背が高くなっているところ。


「あ…えと…おはよう。」


お互い気まずいオーラが出ていたから、私から喋る。


「……はよ。」


小さい声で返事をする涼介。

懐かしいな…。

懐かしさに浸ってしまいハッとする。


この格好…今から競技場に行くのかな。


何か話さないといけないと考えると、中々話題が出てこない。

涼介の方を見ると、私の方をしっかり見ている。

こっちばっか見ないでよ!


私が口を開くよりも先に、涼介から話しだした。


「今からどこか行くの?」


「あー、うん。萌夏と凛と出掛けるの!」


「ふーん…。」


サッカーを観に行くとは言えずに、俯く。


会わないようにって思ってたのに、初っ端から会うなんて。

運がいいのか悪いのか。


その時、私のスマホが鳴った。


「え、誰だろ……うわ。」


通話画面に切り替わり、表示されるのは怜央先輩。

何でこのタイミングなんですか!


私が焦っていると、涼介は「いいよ。」と呟く。


「いいよ出て。じゃあ、俺行くね。」


「あ、涼介…。」


思わず呼び止めてしまい、涼介が止まる。

スマホの着信は鳴り続けたまま。


「が…頑張って!」


私は精一杯声を出す。

自分でも何言ってるんだろうと恥ずかしくなる。


すると、涼介はこっちを向いて手を上げる。

そして、優しく笑った。


「ありがとう。」


うわ…何あの顔…。

キラキラ輝いて見えた笑顔。

もう、あんな顔見せてくれないと思ってたのに。

朝日のせいで輝いて見えたのか、それとも涼介の笑顔が輝いてたのかわからないけど。


とても眩しかった。