お宝…まぁ察しはついてるよね?

あんなイケメン面してっけど、
絶対性欲はあるよね!!(多分)










…無い。
違うとこかなって思ったけど、

まず家具が少ない。

必要最低限の物しか無い。


つっまんな!!

なんで無いの?!



「…何してるんですか、人の部屋ですよ。」

「いや、アレな本が無いんだけど。」

「見つけてどうするつもりだったんですか!
 というか持ってません!」

「つまんない奴だね。」

「つまらなくて結構です。」



あ、紅茶淹れてくれたんだ。良い匂い~。

「あ、紅茶どうぞ。」

「どーもー。」


毒は入ってないみたいやね。

まぁ警官が毒盛るのはアウトか。


「武器、持ってませんよね?」

「持ってないよー。
 お約束はちゃんと守るの、僕。  
 良い子ちゃんだからさ。」

「良い子は殺しなんてしませんよ…。」

「てかアンタ、僕といていいわけ?

 上司からグチグチ言われてんじゃない?」


「敵を刺激するな、と言われてるので。」

「あくまで仕方なくって感じかー。」

「でも一応友達ですからね、僕達。」

「うん、一応ね。」


「あ、で、早速なんですけど、
 友達としてお願いがありまして…。」

「おうおう、どしたー。」





「女性が貰って嬉しいモノって、
 
 何ですか…?」

「金だね。」

「…いえ、それはちょっと…。」

「何、誰にプレゼントするん?」

「妹にです。」

「妹おるんか。
 身内情報ゲットだぜ~。」



「…本題に戻りますけど、 
 何が欲しいですかね?」

「今何歳なん?」

「15歳です。」

「金だね。
 そんぐらいのお年頃ってさ、お金欲しがる
 時期だよ。」

「…お金ですか。」

「金だろ。」

「…参考にはしてみます。」

「ねぇ紅茶おかわり。」

「あ、はい。」


おー、家庭的やねー。

そして使えるね、家政夫のようだ。


「…あ、貴方の下の名前、まだ聞いていませんでしたね。
 教えてくれませんか?」

「んー?いいよー。
 
 何だと思う?!」

「…花子?」

「ばっかじゃねぇのっ?!ww

 僕は幽霊かってのw


 千の桜って書いて、
 千桜って言うんだよ。」


「綺麗な名前ですね。」

「…でしょ?」


「自画自賛ですか?」

「褒めたのアンタじゃん!」


マフィアと警官は敵同士で、

分かり合える筈がない。


けど、なんだろう…

この、すっごい普通感!!


…普通感ってのもなんか違うけど、

普通に話せてるよ、僕ら!!


「なんか、新鮮!

 こうやってマフィア以外の人と話すの!」

「それは良かったです。

 で、何してるんですか。」

「やっぱりアレな本見つけたくて…。」


「無いって言ってるでしょう!!

 千桜さんは女性なんですから、
 もっとおしとやかに…」

「女子=おしとやか だと思うなよ!!」








それからちょっと言い争って、
結局涼が折れて、
僕はアジトへ帰った。


何時だったっけ、帰ったの。

とりあえず、今度は来週の今日会いに行く約束をした!!



楽しみだなー。

あと紅茶美味しかった。