――東京の空は、ふるさとの空に比べて狭い気がした。



遠くに見える富士山と、見渡す限りに広がる都会の街並み。地元の展望台から見える景色とは、スケールが違いすぎる。



目を奪われるほどに迫力のある景色を見て、気持ちは大きく昂ぶった。




その反面、地元の展望台から見える空や海が好きだったんだなと改めて感じる。東京の景色には青が足りない。




それでもこの場所が『天国に一番近いところ』。きっと彼女はここにいる。