「――買い物、付き合ってくれてありがとうございます。助かりました」



「つーか俺、まだ信じらんない。結衣が社会人になるなんて」




風様は、手に持っていた買い物袋をフローリングにどさっと下ろしてから、自分もその場であぐらをかいた。


私はその袋からカーテンを出して、フックを付ける作業に取り掛かる。




「あれ、この金具ってどっちが上なんだろう?風様、わかります?」



「俺がわかるわけないじゃーん」




その場でごろんと横になった風様が、カーテンを掛け布団のように身体に巻きつけた。そんな風様に、私は少しだけイラッとする。