夕食を終えて、私が食器を洗うそばで、風様は宿題をやっていた。



今は風様も普段通りに見えるけど、祐基たちを見かけたとき、彼は彼で落ち込んでいたようだった。


それでも今は立ち直っているみたいで、私とは前のような関係が続いている。




「祐基がだめだったから海様だなんて、そんな失礼なことはできませんよ」




笑いながらそうやって言ったけど、そもそも海様の方だってもう見込みはない気がするんだよね。




海様に『ごめんな』と言われたことは、風様に話すつもりはなかった。




……そもそも、何の『ごめん』だったんだろう。なんとなく、振られた感じに思ったけど。