『あらあら、掃除が行き届いていないんじゃなくて?ホラ、ここの棚の上、ホコリがこんなに残っているわ』



陽菜様が人差し指についたホコリに、ふっと息を吹きかけて飛ばす。



『申し訳ありません、掃除は私の担当ではないんです』




……何、この妄想。言い訳はだめでしょ。



だけど、相手はたかが小学生じゃん。びびっていてもしょうがないよね。ここはちょっと強気でいかないと。




私は意を決して、陽菜様のお部屋をノックする。