「……ところでさぁ、結衣は南田祐基って知ってる?東栄の二年生なんだけど」



夕食の席で、思いがけずその名前を耳にすることになった。



「あの、知ってるどころか幼なじみなんです」



結衣は動揺しているようだった。ユウキなんてよくいる名前だけど、俺はそいつがあの夢の中でのユウキであることを予想した。



俺は結衣を試合の見学に誘った。そのころは俺もまだユウキの顔を知らなくて、ただ単純に見てみたいと思ったから。



結衣が好きになる男が、どういう奴なのかも気になっていた。