風様はベッドから立ち上がると、ぐんと伸びをしながら大きなあくびをした。


それから私の方に向き直り、しゃがんで目線を合わせると、頭を二回ぽんぽんとたたいてから、髪を整えるように撫でてくれた。



「なんだったら、その三角関係に俺のことも追加してもいいんだよ?」



「……えっ」



「ウソウソ、冗談。ちょっとは本気だけどな」



それだけ言い残してから、風様は部屋の電気を消して出ていく。私も今日はもう何も考えたくなくて、そのまま横になった。



腕を伸ばしてスマホを確認すると、祐基から『応援ありがとう』とラインのメッセージが届いていた。



既読をつけずに私はまぶたを閉じた。