二階建ての白いお城のような外観に、広くてきれいな庭。



小さな頃から妄想が得意な私は、そこにはおとぎ話に出てくるような美しいお姫様が住んでいるかも、なんて勝手に思っていたよね。



洋館は街から少し離れたところにあるから、お姫様にはお友達がいないって設定でさ。継母からも、やたらといじめられているの。




森の小鳥たちだけがお姫様のお友達で、お姫様はその小鳥たちにパンをちぎってあげることが日課になっていて。



だから、私がお姫様にとって初めての人間の友達になってあげるんだ。なんて、密かに思っていたカワイイ時期もあったわけ。