「あれっ、美月は?」


「はぁ。さっき友達から呼び出しがあって、すみれさんを呼んで帰っていきました」


「あいつもホント勝手だよな」



トイレから戻った私は、自分がもともと座っていた席に腰を下ろした。海様との間は、ちょうど美月様が座っていた席一つ分空くことになる。



「あの、私たちも帰りますか?」


「後半、見ていかないの?」



「えっと、言いにくいんですけど、二人になっちゃったし浮気になるのかなって」


「別になんないだろ。ここで二人でいたところで、風からヨユーで見える位置にいるし」




……まぁ、それもそうだよね。別に気にしなくってもいっか。