現役女子高生、メイドになります!

運動公園のグラウンドの観覧席に着くと、適当な場所で美月様を挟み、三人で並んで座った。


ただの練習試合だからか、生徒の保護者らしき姿はちらほら見かけるものの、全体的に人は少ないようだった。



試合が始まる直前のグラウンドでは、両チームがそれぞれウォーミングアップやパス練習に取り掛かっている。



「あ、風くん、見っけ」



美月様が指差す方向に風様がいた。ちょうどパス練習を終えたところみたいで、ベンチに向かって歩いている。



風様は観覧席の方をきょろきょろ見渡し、私達に気づくと笑顔をこぼした。