風様が部屋の電気を点けてくれた。


突然の光が眩しくて一瞬だけ目をつぶるも、目を開けた次の瞬間には、風様は優しい顔で私を見つめてくれていた。




……あれ、風様ってこんな顔してたっけ。なんだか、男らしく感じてしまうのは私の気のせい?




「……まあな。気にすんなとは言ったけど、俺はお前のこと振り向かせるつもりでいるから」



それだけ言った後で、風様は手を振りながら笑って部屋を出ていった。