「……ごめん、寝てたんだな」


「いえ。ちょうどたった今、目が覚めたところです」



風様はサッカー部の活動を終えてから帰宅するので、帰りはいつも七時近くになる。



それにしても私ってば、今日一日で結構寝たなあ。これ、夜中寝れなくなるパターンだよね。




ところで、風様の様子がおかしい。




「……部屋、入ってこないんですか?」




風様は部屋のドアを開けたまま、その場で突っ立っていたのだ。




……まだ、二人きりは気まずいのかな。




昨日の晩ごはんの時には普通に話せた気がしたけど、みんながいたからだったのかも。