一人になってキッチンの椅子に腰掛ける。


今日一日あった出来事や風様の言葉を、頭の中でぼんやりと繰り返す。



……なのに、突然浮かんだ祐基の顔。



浮かんだ途端に、胸は締め付けられるように苦しくなって、とても落ち着かない。



つい先週までは、頭の中はちゃんと祐基のことだけだったのに。



……最近はだめだ。いろんなこと考えすぎてる。



海様のことはずっと引っかかったままだし、今日は風様のことばかり考えてる。




「祐基……」




不安になって名前をつぶやく。私の中で祐基のことが少なくなっていくことがとても怖い。