「こんな日が来るなんて夢みたい」

「そうか?」

「だって、最初の竜すごく嫌な奴だったもん」

「いつの話してるんだ」



呆れ顔の竜。
だって、私にとってはいろんな初めてが詰まった日だったもん。
それが衝撃的な出会いで始まって、今こうして好きな人になってる。
不思議で仕方ない。




「もう、あんな生活はできないんだろうな。あんな経験も」

「する必要ないだろ。お前には似合わない」

「えー」



確かに、似合わないけど。
こっちの生活の方が性に合っているしね。



「だからね、私にとって竜だけが人生で一度きりのボディーガードだよ」

「光栄だな」

「ふふ。世界できっと、竜だけが私のボディーガードになれるの」




そう。
私にとっての唯一無二の存在。


君だけが。
私の愛しい人。






END
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