「どうして……」
「え?」
「どうして、黙ってた?脅迫まがいのことが続いてたんだろ?」
私はそっと体を離し竜を見上げた。
竜は真剣な目で、今まで見たことないくらいの温かな目をしていた。
「竜は、宇都木に雇われて私を守ってくれてるでしょう?」
「まぁ、そうだが…」
「わからなかったから。それが、身代わりをしているからの事なのか、ただの学校の人からの嫌がらせなのか」
正直にそう話した。
私が、竜の事を責めてしまったのは、私が竜の事を好きになってしまったから。
だから、あの時一番に駆けつけてくれたのが竜じゃなかったのになんでって思った。
だって、責める必要なんてない。
久住さんはちゃんと来てくれた。
きっと最速で助けに来てくれたんだ。
それなのに私は、それが竜じゃなかったことで傷ついてる。
その上、勝手に怒って八つ当たりして……。
「俺たちが、宇都木社長から命じられているのは、身代わりを演じている小野田紗千を護ること。その護る事柄まで指定されてはいない」
「え?」


