世界できっと、キミだけが



私は、落ち着いた後お屋敷に戻ってきた。
部屋に戻り、ベッドに横になると、全て忘れようと目を閉じた。


こんなにも、辛い思いをするなんて思いもよらなかった。
身代わりって言ってもただの飾りみたいな、その程度だと思ってたのに。
こんなふうに、私自身が殺意を向けられるなんて。


目を閉じても消えなくて、眠れなくて。
ただ、心の苦しい時だけが過ぎていく。


その時、ノックの音が聞こえてくる。



「鹿島だ。入るぞ」



返事をしようと思ったその時、聞こえてきた声に身を固めた。
今、竜に会ってちゃんと冷静に話せる気がしないよ。


カチャッと扉が開いた瞬間、咄嗟に寝たフリをしてしまう。
寝てるって気づいたらすぐに出ていってくれるよね。



目を閉じ、じっとしていると、ゆっくりと近づいてくる足音。




「寝てるのか……」



ええ、そうよ。
寝てるの、私。
だから諦めてさっさと外に出ていってよ。