｢我々は、身辺警護を請け負っているKBGの者です｣

｢は…？それって、鹿島さんもかよ｣

｢はい。便宜上親戚と名乗っていましたが、鹿島は我々の仲間です｣




黙っておくことはできなくなったんだ。
久住さんがそう判断した。
巻き込みたくなかった。
心配かけたくなかった。



｢ちょっと待ってください。警護を受けないといけない状況ってなんなんですか？紗千の身になにがあったんですか？｣

｢詳しいことは申し上げられません。ですが、このことは他言無用に願います｣

｢言えないって…｣



言えるわけない。
そこまでは、宇都木の問題に関わること。



｢でも、あの男捕まったんならもう安心ってことだよな？｣

｢…一先ずは安心かと。我々にお任せください｣




久住さんははっきりと言い切った。