私の怪我は打撲程度で済んだ。
自分の手当てが済むと、すぐに竜の元に向かった。
「あ、あの、一緒に運ばれた鹿島竜は…」
ナースステーションで焦り気味でそう尋ねる。
「鹿島竜さん…。ああ、事故で運ばれた。さっき治療が済んで病室に運ばれましたよ」
「あの、どこの…」
「お連れしますね」
看護師さんに連れられて病室に向かう。
ドキドキと心拍数が上がる。
大丈夫かな。
「あの、大丈夫なんでしょうか」
「ええ。もう意識も戻ったと聞いてますよ」
「えっ!?」
看護師さんは笑顔でそう言った。
「こちらですよ」
「ありがとうございます」
私は、看護師さんにお礼を言って病室の扉を開いた。
「竜!」
焦る気持ちが抑えられず中に飛び来んだ。


