「友里〜お疲れー」

「ただいま〜、疲れた」

「すごかったよー。友里、ぶっちぎりに1位とっちゃうんだモン!」

えへへ。なんかそこまで言われると、恥ずかしいな。

「ねぇ、友里」

「ん?」

「最近、井口くんが友里に甘いのは私の気のせい?」

「そうなんだよ、りる!前に凛くんに聴いてみたら、鼻で笑われ
ちゃったの…。それに、私の心臓が持たないよ〜」

「まー確かに。普段、クールな井口くんが甘くなったりしたら
心臓が持たないわね。ま、とにかく頑張りな」

うん!頑張ろ〜。

「あ!次、井口くんなんじゃない」

「本当だ。しっかりこの目に焼きつけとかないと…。」

ちなみに凛くんは、今から借り物競争に出るそうだ。


パンッ

と、ピストルの音と同時に、次々と選手のみんなが、紙を広げて
観客席に向かってくる。