智哉に彼女がいたと言う現実。


もう、ここにはいられないけど、行き先もない。


私には誰も頼る人がいなかった。


悩んで、砂川さんに電話をかけ、何も聞かずに直ぐに迎えに来て欲しいとお願いをすると、裏口迄迎えに来てくれる事に。


急いで車に乗り込むと着いた先は、砂川さんのマンション。


「ここは智哉様も真也社長も知らないので、安心してください。」


一人で泣かないで下さいと言われたけど、私は泣いてるの?


砂川さんは智哉の秘書だから、彼女の事も知ってるはず。


「智哉の彼女の事を知っていますか。」


砂川さんはは少し驚いたようで。


「智哉様のプライベート迄は把握をしてないので。分かりかねます。」


智哉はずっと私が好きだったと言ってたのに、実際は彼女がいたのだ。


告白しなくて良かったと思う。


砂川さんは仕事へ戻るので、自由にここを使って良いと、砂川さんの自宅は他にあるようで、ここは仮住まいだと言った。


下にはコンビニもあるし、食べるものには困らなそうだ。


スマホが鳴る。


智哉からだけど、出るつもりはないので、電源を落とした。


これからの事を考えよう。


家に戻っても、必ず智哉が来るだろうし。


このまま、真也と結婚しても良いと迄思えてしまうだなんて、かなり重症だ。


智哉のバカヤロー!