清掃を終えた真紘は、自分の家で風呂に入った。
時々くるLINEに返事を返しながら、深いため息をつく。
いつもはシャワー浴びるだけだが、なんとなく湯船に浸かってみた。
何か変化があるわけでもない。
ただ、新しい兄の彼女らしき人物にイライラしていたのだ。
しかも、今回の彼女はかなり若い。
パッと見中学生だ。
とうとう援交でも始まったのだろうか。
犯罪に手を染めてまで遊びたいのか。
深く突っ込んだ話は一切しないが、イライラすることに変わりはない。
歩は、いつでも遊んでばかりだ。
仕事やバイトで忙しいのはわかるが、未成年手を出すとは…
しかも、今日の夕食は一緒に食べたいだとか。
普段一緒に食べることなどないから、余計に不安だ。
それとも本命ってやつか?
いくら考えても、本人に聞くまでわかることではないが。
取り合えず、ウザイことに変わりはない。
のぶせるのを避け 、早めに上がり、リビングに出る。
「あ!!真紘くん!お邪魔してまーす!!」
視界に入り込んできたのは、ソファの上をぴょんぴょん跳ねている、心絆だった。
「…は??」
唖然とする真紘の前に、お皿を持った歩が現れる。
「随分長湯だったな~、ほら、これ持ってって。」
皿を渡され、真紘は不機嫌そうに顔を歪める。
でも渡されたからには持っていくしかないということで、食事のテーブルに持っていった。
少し離れたソファには、ジャンプで疲れたのか、心絆が横になっていた。
「まーひろー!」
「はぁ、うぜ」
そう言いつつも、真紘はキッチンに行く。
「ご飯?!しかも、温かいものだ!」

