細くなった道を歩いていても、小屋はなかなか見つからなかった。


周囲の森からいつ骨人間が出て来るかわからず、終始警戒しながら歩いて行く。


「もしかして、儀式は失敗したのかもしれないな」


創吾が誰ともなく、そう言った。


「失敗?」


俺は乃愛の手を握りしめてそう聞き返す。


儀式は成功した。


だから乃愛はこうして蘇っているハズだ。


手順も間違えなかったし、なにもかもが順調に行った。


「あの歌詞には他の魂が蘇らないようにという意味も込められていた。だけどさっき見たアレは完全に死んだ人間だった」


「誰かが歌詞を間違えたって言うの?」


真琴が聞く。


「おそらく、そうなんじゃないかと思うんだ」


俺は歌詞の内容を思い出した。