ネミルとカロルは並んで歩く。


「あ、あのさ」


「んー?」


「元気ないけど…なんかあった?」


「いや、別に…」


「リキのこと?」


「・・・ち、が・・・」


「違うの?」


カロルは立ち止まり、ネミルの顔を覗き込む。

ネミルは足を止める。


「ちがく…な、い…」


ネミルはポロポロと涙を流す。

カロルはネミルをそっと抱きしめた。


「リキのこと、好きなの?」


「・・・わかんないよぉ」


「ロネットのことは?」


「わかんない…。もう、よくわかんない…」


カロルは抱きしめる力を強くした。